皆さんこんにちは
今までに機織りついて何度か触れているのですが、なかなか書くに至らないのは「技術」について書く(公にする)ことについて慎重だからかも知れません。
私は機織りと共にデジタルアーカイブという分野の研究をしています。デジタルアーカイブには記録・保存すること、著作権処理に加え、発信するということも含まれます。最近では様々なSNSが普及し、簡単に発信することができますが、だからこそ安易に発信して起こりうるトラブルを想定して回避することが必要だと思っています。
特に職人などの技術に関する取扱いは慎重になる必要があります。「職人の技術は財産であること」を認識する必要があるからです。今回は訪問した村の93歳の機織りの名人からその工程を教わってきましたが、その内容はこの先生の技術であり、村全体にとっても長年培われて成長してきた特殊技術であると言えます。そのような背景もあって、どのような方法でみなさんにご紹介しようかな(できるかな)と思案しているところです。
最後の写真は今回織った帯3本のうちの八寸帯です。この前に半幅帯を1本と男帯を1本織りました。半幅帯は4寸、男帯は3寸なので、八寸はそれらの倍近い幅があることになります。縞状に見えているのは意図的にした部分と、素材の色が微妙に違ったことによる天然の縞の部分があります。これは織り上がってからしばらく乾燥させているところです。
ちなみにここで言う1寸とは、機織りや着物によく使われる「鯨尺(くじらじゃく)」の1寸で、3.78cm、曲尺の1寸(3.03cm)の1.25倍にあたります。
迷いもあってなかなか手が進まないでいますが、取り急ぎご紹介しておきたいと思います。