この記事は http://niwatako.hatenablog.jp/entry/2019/01/09/232952 に投稿したものと同一です。
ためしにsteemitへ投稿してみます。
日本の仮想通貨に関連する規制の全体像を把握するため、現時点の仮想通貨・仮想通貨交換業関連法をまとめる。今年は改正があるかもしれないので、この記事を見た方には、2018年時点の話だと思ってほしい。
現行の仮想通貨に関する法律・政令・府令
平成28年3月4日に、金融庁から国会へ、「情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律」が提出され、平成28年5月25日に成立した。この法律は、「資金決済に関する法律」(いわゆる資金決済法)を改正し、仮想通貨の定義や仮想通貨交換業が登録制であることを定めることを含むものである。
- 参考: 第190回国会における金融庁関連法律案:金融庁
- 改正される法律の新旧対応表
- p106〜 資金決済に関する法律
- 仮想通貨の定義
- 仮想通貨交換業を登録制に指定
- p150〜 登録免許税法
- 登録料を15万とする
- p164〜 犯罪による収益の移転防止に関する法律
- 仮想通貨交換業者を特定事業者に指定
- なりすまし等の罰則
- p177〜 金融庁設置法
- 仮想通貨交換業を行う者の検査その他の監督を金融庁の事務に指定
- p106〜 資金決済に関する法律
- 改正される法律の新旧対応表
平成29年3月24日、「情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律」の施行期日を定める政令第四十六号が公布され、施行期日が平成29年4月1日とされた。
また同日、パブリックコメントを経て、関連する政令・府令が公表されている(施行日は改正資金決済法と同じ平成29年4月1日)。資金決済法の条文には定義されていない細かい内容(申請書類フォーマットや確認事項など)や、「政令・府令にて定める」とされている事柄についての定義が含まれている。また、業者・監督者向けに制度を解説する事務ガイドラインが公表された。
- 参考: 「銀行法施行令等の一部を改正する政令等」等について:金融庁
- 府令・政令案に対しておこなわれたパブリックコメントへのコメントと回答
- p27〜 資金決済に関する法律(仮想通貨)関係 No.1〜138
- p64〜 犯罪による収益の移転防止に関する法律関係 No.1〜13
- 銀行法施行令等の一部を改正する政令【新旧対照表】
- p15〜 特定商取引に関する法律施行令
- 仮想通貨交換業は、法律の規定によって利用者の利益が保護されているものに該当するとして、特定商取引法の適用除外に指定
- p56〜 犯罪による収益の移転防止に関する法律施行令
- 仮想通貨に関連する取引の特定取引への指定
- 仮想通貨の交換、媒介・取次・代理、それらを目的とした金銭または仮想通貨の管理を継続的にもしくは反復して行う契約の締結
- 200万円を超える仮想通貨の交換
- 10万円を超える仮想通貨の移転
- 同一顧客との間で行われる2以上の仮想通貨の交換・移転が、1回あたりの金額を減少させるために分割したものであることが明らかなもの
- 仮想通貨に関連する取引の特定取引への指定
- p73〜 資金決済に関する法律施行令
- 資金決済法に定められた、登録を拒否すべき「仮想通貨交換業の登録が取り消された法人の取締役等であった者に準ずる者」の定義
- 資金決済法に相当する外国の法令の規定により解任を命ぜられた取締役、執行役、会計参与、監査役又はこれらに準ずる者であって、その処分を受けた日から五年を経過しない者
- 仮想通貨交換業者が電子公告により仮想通貨交換業の廃止等の公告をする場合について準用する会社法の規定の読替え
- 仮想通貨交換業に関する財務局長等への権限の委任
- 資金決済法に定められた、登録を拒否すべき「仮想通貨交換業の登録が取り消された法人の取締役等であった者に準ずる者」の定義
- p84〜 国際連合安全保障理事会決議第千二百六十七号等を踏まえ我が国が実施する国際テロリストの財産の凍結等に関する特別措置法施行令
- 財産に仮想通貨を指定
- p85〜 金融庁組織令
- 検査局は、仮想通貨交換業を行う者の検査の事務をつかさどる
- 監督局は、仮想通貨交換業を行う者の監督の事務をつかさどる
- 総務課は、仮想通貨交換業を行う者の監督の事務をつかさどる
- 附則
- 施行前でも仮想通貨交換業者の申請を可能とする
- 施行前でも認定協会の申請を可能とする
- p15〜 特定商取引に関する法律施行令
- 仮想通貨交換業者に関する内閣府令
- 総則
- 業務
- 監督
- 雑則
- 各種書類のフォーマット
- 銀行法施行規則等の一部を改正する内閣府令【新旧対照表】
- p190〜 内閣府の所管する金融関連法令に係る行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律施行規則
- 仮想通貨交換業者に関する内閣府令に係る手続きを対象に追加
- p251〜 認定資金決済事業者協会に関する内閣府令
- p264〜 金融庁組織規則
- 金融会社室は、総務課の所掌事務のうち仮想通貨交換業を行う者の監督に関する事務をつかさどる
- p265〜 附則
- 府令の施行前でも書類を提出し認定協会の認定を受ける準備行為を可能とする
- p190〜 内閣府の所管する金融関連法令に係る行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律施行規則
- 事務ガイドライン(第三分冊:金融会社関係 16仮想通貨交換業者関係)
- 総則
- 仮想通貨の範囲等
- 仮想通貨交換業者の監督上の着眼点
- 経営管理等
- 業務の適切性等
- 監督手法・対応
- 外国仮想通貨交換業者に対する基本的考え方
- 仮想通貨交換業者の監督に係る事務処理上の留意点
- 一般的な事務処理等
- 諸手続
- 行政処分を行う際の留意点
- 行政手続法等との関係等
- 意見交換制度
- 営業所の所在の確知
- 関係当局・海外監督当局等への連絡
- 不利益処分の公表に関する考え方
- 行政処分の連絡
- 総則
- 府令・政令案に対しておこなわれたパブリックコメントへのコメントと回答
また、4月に向けて別途一般向けの情報公開も行われた。
- 利用者向けリーフレット「平成29年4月から、『仮想通貨』に関する新しい制度が開始されます。」について
- 「仮想通貨」を利用する前に知ってほしいこと。 平成29年4月から、「仮想通貨交換業(仮想通貨交換サービス)」に関する新しい制度が開始されました | 暮らしに役立つ情報 | 政府広報オンライン
今後の規制の方向性
資金決済法が改正された2017年(平成29年)には年末までバブル相場で大幅な価格の上昇、ICOやフォークコインの乱立が起きた。2018年に暴落と2件の取引所からの仮想通貨流出事件が発生した。
2018年4月に仮想通貨交換業等に関する研究会が設置され、年末まで11回に渡って規制のあり方が議論された。
今後の規制の方向性は、「仮想通貨交換業等に関する研究会」報告書の公表についてから、報告書を確認することで把握できるだろう。
FATFの勧告によって新たにICOやカストディ業務が規制対象となる方向で考えられている。