◆ブロックチェーンサービスについての私の意見
私は2018年はERC721の時代が来ると思っていました。2017年はERC20の普及によりブロックチェーン上に資本市場が誕生したのはご存知かと思います。ICOです。年後半にCryptoKittiesでERC721が脚光を浴びました。デジタル世界に一点ものが作れる様になりました。コレクティブル市場です。これでブロックチェーンにサービス市場が生まれると思ったからです。
しかし、スケーラビリティ問題や規制などで事業環境は未だ読みにくい状況です。加えて一般の方の理解は一歩後退している様にも見えます。価格こそ正義の状態ですね。しかし、企業による利活用は活発になりつつあるイメージです。あのFacebookもBCエンジニアの募集を始めましたね。
以前より企業利用がブロックチェーン普及のカギになると感じてます。個人はある程度組織で利用されたものを信用する傾向がありますからね。
では、どういった利用ケースが考えられるでしょうか。権利関係の移転はその一つです。そして、その権利を扱うマーケットプレイスは企業にとっても顧客にとってもメリットがあります。DEXを使った方なら直感的に理解できることでしょう。人が集まるところに価値が集まります。
"売り手と買い手が直接つながる。アイドルとファンが直接つながる"
その為にも、ブロックチェーン内で完結するサービスを作ることはとても大切です。最近はやりのDeFiなどもそれです。しかし、この分野は収益化の難しく頓挫するプロジェクトが多く見られます。一方、現状でも十分活用できる方法はあります。仕様が固まっているERC20とERC721を使うアプローチです。企業として取り組むには後者の方が現実的に思えます。最近お会いする方たちにもこちらを取り組まれている方が多い様です。
そこで今回は、ブロックチェーン黎明期より親しくしていただいている@Cojee(Twitter)さんの会社の取り組みをご紹介します。会社に訪問しリード開発者の田中昭博(Tanaka Akihiro)さんに話を伺いました。サービスの内容と採用している技術やブロックチェーンの使い所など根掘り葉掘り聞いたつもりです。ところで、田中昭博さんはGOX世代らしく生粋のブロックチェイナーでした。とても親近感が湧きますね。
◆RIGHTSの概要について
ズバリ、RIGHTSはスマートコントラクトを使ったエンターテイメントのデジタルマーケットプレイスです。ファンとアーティストが中間者を介さずダイレクトに繋がります。
そしてRIGHTSのサービス構成はムービーデジタルカードとオンラインチャットが起点になりファンとアーティストを繋ぎます。そして、ファンディングやコミュニティ可視化のツールなどを使ってコミュニティの成長サイクルの後押しをします。ではそれぞれの概要を説明します。
カードはERC721とIPFSを使ったもので個人間譲渡ができます。音楽や動画、個人向けの手書きサインなどファンにはたまらないアイテムを容易に生成できる様です。写真付きのCDの市場を奪うのか!?これでCDいりませんね。
チャットではファンとアーティストが直接交流できる場です。ERC20を使った投げ銭やポイント配布などが可能です。もちろんここのロジックはスマートコントラクトです。ここはファン同士のつながりも生まれそうですね。地域限定のバーチャルライブツアーなども面白いかもです。英語でやったり日本語でやったりと。
チャットやデジタルカードを通してファンとの交流が深まりコミュティが大きくなってきたらファンディングなどを実施できます。リアルのイベントを行うためのファンディングは運営側にもファンにもメリットがあります。規模に合わせた会場の設定など。また、ブロックチェーンに溜まった活動データはコミュニティの可視化に繋がります。これはスマートコントラクト実装なのでとても透明性が高く有益ですね。ブロックチェーンを使うメリットです。
次は技術構成について。デジタルカードとトークンはパブリックチェーンで生成。マーケットプレイスの部分はEEAベースのコンソーシアムチェーンで運用します。Ethereumスケーリング後を睨んでのことかと思います。
マーケットコントラクトと各ゲートウェイ(Fiatマネー・電子マネー・ERC20・XRP..)はILPで繋がります。ILP一号案件らしいです。ここも注目ポイントですね。
そしてフロントエンドです。基本的にはフロントエンド側でやることを多くしてバックエンドはEthereumやILP,IPFSなどを活用していくイメージだと思います。またアプリとブラウザ両にらみなの開発なので、開発ツールもハイブリッドを選択している様です。お聞きしていてJavascriptで出来ることはますます増えている感じがしました。
取材の感想
『市場を作り、市場によって自らを成長させる』
これはAPI経済圏ではないですがとても重要かなと思っています。エンタメ市場を自ら作り上げて仕組みを透明にすることで多くの参加者を集めることが出来るかもしれませんね。これもブロックチェーンとスマートコントラクトを使うメリットだと思います。
最初のユースケースに地下アイドル市場選ぶあたりは面白いなと感じました。少ないけれども熱烈なファンだからこそうまいこと機能しそうですね。小さなコミュニティの価値化。とても楽しみです。これが成功すれば著名アーティストに拡大できるかもしれません。それこそ革命ですね。
改め、技術的な面でざっくり整理するとこんな感じですかね。
パブリックブロックチェーン 価値の生成と管理 ERC20
コンソーシアムチェーン 価値の交換、ERC721、マーケットプレイスのロジック
ゲートウェイ ブロックチェーン外からの流入 ILP
アプリケーション モダンなjavascriptベース開発
データベース IPFSの活用
こういった構成が普及しいくとネットワークはますます公共性を帯びて共助の世界観を想起させますね。大きな企業に頼るのではなくネットワーク全体で助け合う。ワクワクですね。こうやって頑張っている方たちと話すとイメージが膨らみます。
あっ!ちなみにローンチ予定は1/28日ベータ、3/末に本格運用になるそうです。ご興味のある方はこちらのサイトを覗いてみてはいかがでしょうか?