最近観た映画『パージ』シリーズを紹介したいと思います。例によって「ちょい怖」です。
「一年にひと晩だけ殺人を含めた全犯罪が許容される」《パージ法》
パージとは「浄化」の意味。年に一度、全犯罪を合法化するこのヘンテコな法律が施行された近未来を舞台に、パージに巻き込まれた(或いは参加した)人々のサバイバル劇を描く映画です。
「殺人を含めた全犯罪」とか言っていますが、パージに参加する者の目的はほとんどは殺人。だから、パージの夜=大殺戮が繰り広げられる夜なのです。
表向きは、「一年に一度だけ己の野獣を解き放つことで、あとの364日を生産性高く、平穏に過ごせる」という謳い文句。でも実際は、「パージ」の夜に犠牲となるのはそのほとんどが貧困層で、それこそが政府のねらいなんですね。
どういうことかというと、
逃げるための手段や資金を持たない貧困層が「駆除」される
↓
犯罪率・失業率が低下する
↓
医療や福祉に掛ける予算を削減できる
↓
経済が安定する
という目論見。
何とも胸糞悪いこの「パージ法」。もちろん架空の法律ですが、ありそうでなさそうで… でもやっぱりありそうな設定で怖いなと感じました。
映画自体は、社会問題を掘り下げるというものではなく、娯楽映画で、どちらかというとB級寄りです。3部作ですが、私は2作目の『パージ:アナーキー』が一番面白いと思います。
『パージ』(2013)
イーサン・ホーク演じる主人公のジェームズは、富裕層向けに対パージ住宅セキュリティシステムを販売する営業マン。10代の娘、息子の父親でもあります。パージ当夜、彼らの住む邸宅にホームレスの男性が助けを求めてきて・・・
イーサン・パパのダメダメぶりと、登場人物の誰にも感情移入ができず、非常にイライラする映画です。けど、面白いです。
『パージ:アナーキー』(2015)
主人公は復讐のためにパージの日を待ちわびていた男、レオ。パージ当夜、彼は準備万端で復讐を誓った相手の家に向かいます。しかし、うっかり武装集団に襲われている母娘を助けたことから、ついでに逃げ遅れた夫婦までも守る羽目になってしまい…
一気に4人もの他人の面倒をみることになってしまった主人公レオの無双ぶり&お人好し具合が素敵な映画です。
『パージ:大統領令』(2016)
パージ法を正義とするアメリカ政府と、パージに異を唱える女性議員ローン。パージ賛成派と反対派で分断が進む中始まった大統領選にローンが出馬。しかし、政府は選挙を前に始まったパージを利用してローンを殺そうとします。
アメリカでは大統領選に合わせて公開されたため、シリーズ最高の興行収入を上げたそうです。設定も面白いと思うのですが、テンポが悪かったのか眠くなってしまい。なんと、ローンがパージ賛成派に捕まったあたりで寝てしまいました・・・ w
ところどころ設定に無理があったり、展開が雑だったりする場面もありますが、「もしもこんな法律が通ってしまったら…?」と、<怖い未来>を体験できる映画だと思います。